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TOEFLの種類とは?iBTとITPそれぞれの違いを解説!

「TOEFLのiBTとITPって何が違うの?」

「iBTテストとITPテストのどっちを受けるべき?」

これからTOEFL受験を予定している人で、このような疑問や悩みを抱えている人はいませんか?

結論から申し上げると、TOEFL iBTテストとITPテストはそれぞれ「個人受験」用テストと「団体受験」用テストで、自分で自由に選べるものではありません。

TOEFLテスト受験者の95%がiBTテストを受験していることから、一般的には「TOEFL=iBTテスト」と認識されています。

しかし、学校や会社などでTOEFL ITPテストを受験することもあるでしょう。

iBTテストとITPテストは、試験内容や試験時間、スコアなど大きく異なるため、それぞれの違いを知った上で対策をすることが大切です。

この記事では、iBTテストとITPテストの違いについてさまざまな観点から比較します。

これからTOEFL対策を始める人、受験を予定している人は必読です! 

もくじ

TOEFLとは?

TOEFL(Test of English as a Foreign Language)とは、アメリカのETS(Educational Testing Service)という教育機関が1964年に開発した英語力を測る試験のことです。

英語を母語としない人々の英語力を測る試験として、世界中で利用されています。

試験は、下記の4種類に分けられます。

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TOEFLの試験の種類詳細・特徴
PBT(Paper-based Test)・紙媒体を用いたペーパーテストのことで、インターネットの普及に伴い、現在は完全に廃止されている・リスニング・リーディング・文法問題の3セクションで構成されていた
CBT (Computer-based Test)・コンピューターを使って受験する形式のテストであるが、ITPの普及に伴ってこの試験形式も現在は完全に廃止されている・リスニング・リーディング・ライティング・文法問題の4つのセクションで構成されていた
ITP(Institutional Test Program)・現存するTOEFL受験形式で、大学のクラス分けや大学での海外留学者の選考など団体受験の際に活用されることが多い・Level1とLevel2の2つの試験がある・試験内容は、すでに廃止されたPBTテストの過去問を再編集したものになっている
iBT(Internet-based Test)・2006年から日本で導入された試験形式で、テストセンターのパソコンを使って問題を解く・CBTテストもパソコンを使用していたが、「インターネットに接続する」という点でiBTとは異なる・リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングと英語の4技能を測る試験である。それまでのテストにあった文法問題は廃止された。・スピーキングはマイクを使って録音、ライティングはタイピングで回答する

この表にもあるように、現存するTOEFLの試験はITPとiBTの試験の2種類だけです。

そして、全世界の受験者の約95%がiBTテストを受験することから、一般的には「TOEFL=iBTテスト」と認識されています。

他の英語試験との違い

次に、TOEFLを他の英語試験と比較してみましょう。

下記の表をご覧ください。

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英語試験受験目的主な受験者
TOEFL・海外大学や大学院への留学(主に北米)・海外への移住(主に北米)・海外留学を検討する大学生・大学院生・海外への移住を希望する人
IELTS・海外大学や大学院への留学(北米以外の国)・海外への移住(北米以外の国)・海外留学を検討する大学生・大学院生・海外への移住を希望する人
TOEICビジネスシーンにおける英語力を証明・ビジネスマン・就職活動を控えた大学生
英検日本国内での就職・転職・留学・進学日本人の子どもからシニアまで幅広い世代

それぞれの英語試験で、受験目的や主な受験者層が異なるのが分かるでしょう。

受験目的によって、受けるべき試験が異なります。

各試験の特徴や違いを知った上で、自分の目的やニーズに合った英語試験を受験してください。 

TOEFLそれぞれの特徴を解説

次に、現存するTOEFL ITPテストと iBTテストそれぞれの違いについて詳しく解説します。 

TOEFL ITPテストとは?

TOEFL ITPテストとは、大学の英語のクラス分けや大学内での海外留学者の選考など「集団受験」で使用されるTOEFLテストです。

受験者の英語力を測定するテストとして世界中で高く評価されており、日本を含む世界50カ国、2,500以上もの教育機関や団体に使用されています。

受験料については、受験者数によって変動するため一概には言えませんが数千円程度です。

試験は、下記の3つのセクションで構成されています。

  • リスニング
  • リーディング
  • 文法問題

また、ITP試験は、Level1とLevel2の2つのレベルに分かれています。

「ITPテスト=Level 1」という認識が一般的ですが、Level 2はLevel 1よりも問題が易しく試験時間が短いという点が特徴です。

Level 2の方が難しいのではないかと思われがちですが逆なので、受験を申し込む際には気をつけましょう。 

TOEFL iBTテストとは?

TOEFL iBTテストは2005年に導入されたテスト形式で、「個人受験」の際に使われることが一般的です。

英語のコミュニケーションに不可欠である「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を総合的に測定します。

受験料はアメリカドル$245(2024年7月14日時点の為替で約38,668円)となっており、 ITPテストと比較するとかなり高額であることが分かりますね。

アメリカドルで受験料を支払うことになるため、申し込み時期のレートによって受験料が大きく異なります。 

TOEFL ITPとiBTの違いは?

次に、TOEFL ITPテストとiBTテストの違いについて、下記の4つの観点から詳しく解説します。

  • 形式と試験時間の違い
  • スコアの違い
  • スコアの目安
  • スコアの有効期間

これを読めば、それぞれの試験の違いを明確に理解できるようになるでしょう。 

TOEFL iBTとITPの形式と試験時間の違い

TOEFL iBTとITPの形式と試験時間の違いは、下記の通りです。

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 iBTテストITPテスト
試験形式・コンピューターテスト・ペーパーテスト(マークシート形式)・コンピューターテスト
測定する技能・リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング・リーディング・リスニング・文法
試験の構成リーディング:54-72分リスニング:41-57分休憩:10分スピーキング:17分ライティング:50分【Level 1】リスニング:約35分文法:25分リーディング:55分 【Level 2】リスニング:約22分文法:17分リーディング:31分 
試験時間170〜205分Level 1: 約115分Level 2: 約70分

iBTテストもITPテストもいずれも長時間の試験ではありますが、iBTテストの方が測定する技能が多い分、試験時間が長くなります。

テストの構成や時間配分がiBTテストとIPTテストでは大きく異なるため、間違って対策をすることがないように注意しましょう。

試験の難易度についてですが、下記の理由よりiBTテストの方が難しいです。

iBTテストの方がITPテストよりも難しい理由
・リーディングの長文の問題数が多い上に、各英文の文章量が多い
・リスニングでは講義など長時間聞き取る力が求められる
・ライティングやスピーキングなどの学習は独学では難しく、専門のトレーニングが必要である
・コンピューター形式での受験しかないため、タイピングのスキルも求められる
・日本人が得意としている文法問題がない・試験時間がITPテストよりも長いため、より高い集中力が求められる

TOEFL iBTとITPのスコアの違い

下記の表は、TOEFL iBTとITPのスコアの違いをまとめたものです。

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 iBTテストITPテスト
スコア各セクション:0-30点総合スコア:0-120点【Level 1】各セクション:31-68点総合スコア:310-677点 【Level 2】各セクション:20-50点総合スコア:200-500点

スコアの幅や算出方法が、iBTテストとITPテストのLevel 1とLevel 2それぞれで大きく異なるのが分かりますね。

スコアをチェックする際には、十分注意しましょう。

TOEFL iBTとITPのスコアの目安

下記は、iBTテストとITPテストLevel 1のスコアの換算表です。

英語レベルiBTテストITPテスト
超上級96-114点該当スコアなし
上級73-95点627-677点
中上級レベル43-72点543-626点
中級レベル0-42点460-542点
初級レベル該当スコアなし337-459点

iBTテストとITPテストはテストの形式や内容が異なるため、一概に比較することはできません。

あくまで「目安」や「参考」程度に留めておきましょう。

次に下記の表は、iBTテストにおける日本人の平均スコアと世界の平均スコアをまとめたものです。

 総合スコアリーディングリスニングスピーキングライティング
日本人の平均スコア73点19点 19点17点18点
世界の平均スコア82点20.5点20.2点20.4点 20.9点

参考:TOEFL iBT Test and Score Data Summary 2022

総合スコアを見ると、日本人の平均スコアは世界の平均スコアよりも10点近く下回っており、特にライティングやスピーキングといったアウトプットの分野が弱点であることが伺えます。

TOEFL受験者の大半が「留学」を目的に受験していると考えられますが、必要なスコアは志望する学校や国、あるいは留学タイプや期間などによって大きく異なるため注意が必要です。

下記の記事では、目的別にTOEFL iBTで目指すべきスコアについて詳しく解説しています。

興味がある人はあわせてお読みください。

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TOEFL iBTとITPのスコアの有効期間

TOEFL テストの有効期間は、iBTテストとITPテストいずれも2年間です。

試験日から2年間経過すると、オンライン上でのスコアの確認や発行ができなくなります。

また、海外大学や大学院への出願や海外移住についても同じです。

試験日から2年を経過するとスコアが無効として扱われてしまうため、出願や申請をする際には十分に気をつけてください。

TOEFL ITPとTOEFL iBTはどちらを受けるべき?

上記でも説明したように、TOEFL ITPとTOEFL iBTはそれぞれ「団体受験用」と「個人受験用」になっているため、そもそもどちらの試験を受けるか選べません。

iBTテストとITPテストは互換性があり、ITPテストを受験したらiBTテストではこれくらいのスコアになると換算することもできます。

しかし、海外の大学や大学院への留学を考えている人はiBTテストを受験することがおすすめです。

それは、ITPテストにはスピーキングテストがなく4技能の英語力が測れないため、ITPスコアを受け付けていない大学や大学院が大半であるからです。

留学を検討している人は、iBTテストの対策を行いましょう。

参考:海外大学や大学院への留学をする場合はIELTS受験も検討しよう!

海外大学や大学院への留学をする場合、留学先の国によって主流の試験が異なります。

入学基準を満たせばどちらの試験のスコアでも構わないというスタンスの大学や大学院が多いですが、アメリカやカナダの場合はTOEFLが、イギリスやオーストラリアなどの国ではIELTSが主流です。

自分が志望する大学・大学院のホームページや募集要項をよく確認しましょう。

もし、入学条件がどちらの試験でも構わないのであれば、IELTSとTOEFLそれぞれの試験の特徴やメリットを知った上で、自分に合った試験を選んで受験することをおすめします。

TOEFLとIELTSそれぞれの試験のメリット

TOEFLとIELTSそれぞれの試験のメリットは、下記の通りです。

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TOEFLのメリット
・受験可能な都市が多い
・受験実施日が多い・試験直前でも申し込める(直前申し込みの場合は、通常申し込みより受験料が$40高くなる)・録音形式のスピーキングテストなので、より客観的な評価を得られる
・試験はアメリカ英語で構成されているため、日本人にとって馴染みがある
・ペーパーテストがないので、字が汚いことにコンプレックスがある人でも受けやすい
・教材が豊富に揃っているため、対策しやすい
・選択式の問題であるため、IELTSとは異なり単語のフレーズを正確に覚える必要がない
IELTSのメリット
・TOEFLのスピーキングテストと異なり、実際に人に話しかける面接形式で質問を聞き直すことができる
・TOEFLの方が専門的でアカデミックな内容の試験で、単語やフレーズのレベルも高く難解である
・ペーパー形式とコンピューター形式のいずれか自分が取り組みやすい形式を選択できる
・TOEFLは自分のタイミングで準備ができたら試験を開始するのに対して、IELTSは一斉に開始・終了する。そのため、試験時間中に周囲の音が気にならない。
・受験料が安く、レートを心配する必要がない
・Overallのスコアは4技能のスコアを平均させたもので、場合によっては「切り上げ」となり、目標とするスコアを取得しやすい

どちらの試験の方が「簡単」「スコアが取りやすい」といったことはありません。

それは、自分が得意・苦手としている分野によって異なるため一概には言えないからです。

迷っている人は、それぞれのサンプル問題に取り組んでみて、自分に合っている方を受験することをおすすめします。

また、IELTSの試験についてさらに詳しく知りたい人は、こちらの記事もあわせてお読みください。

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まとめ

この記事では、TOEFL iBTとITPの違いについて詳しく解説しました。TOEFL iBTは個人受験用のテストで、英語の4技能(リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング)を総合的に測定します。一方、TOEFL ITPは団体受験用で、主に学校や企業での英語力測定に使用され、リスニング、リーディング、文法の3セクションで構成されています。受験者の95%がiBTテストを受験していることから、「TOEFL」といえば一般的にはiBTテストを指します。

また、iBTテストはスピーキングやライティングが含まれるため、ITPテストよりも難易度が高く、試験時間も長くなります。これからTOEFL受験を考えている人は、目的に応じてどちらの試験が適しているかを見極め、適切な対策を行うことが重要です。留学を目指す場合は、iBTテストを選ぶのが一般的ですが、具体的な受験先や要件に合わせて判断してください。また、他の英語試験との違いや特徴も把握し、自分の目標に最も合った試験を受けることが成功への鍵となります。

TOEFLの勉強法について

これからTOEFL対策を始める初心者におすすめの勉強法は、下記の通りです。

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分野おすすめの勉強方法
英文法中学・高校で学習する英文法をマスターする
英単語・熟語TOEFL専用の単熟語帳を使って、専門的でアカデミックな表現を身につける
リーディングパラグラフリーディングやスラッシュリーディングを通じて、短時間で大量の英文を読めるようにする
リスニングシャドーイングや要約などの練習を通じて、内容をしっかりと把握できるようにする
スピーキング口頭英作文を通じて、限られた時間で多くの情報を英語で伝えられるようにする
ライティング英語で日記を書いたり、ニュースや本の要約を英語でまとめたりと普段の生活の中で英語で書く習慣を身につける

これらの学習方法や、おすすめの参考書について詳しく知りたい人は下記の記事もあわせてお読みください。

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TOEFL のスコアの目安について

下記の図は、TOEFL iBTのスコアと他の英語試験のスコアを比較したものです。

出典:文部科学省「各試験団体のデータによるCEFRとの対照表

これらの対照表はあくまで「目安」であることを頭に入れておいてください。

それは、それぞれの試験で測定する英語の技能や、試験目的やテーマが異なるからです。

たとえば、TOEICで800点を取得できたからと言って、必ずしもTOEFL iBTで42点以上取得できるとは限りません。

TOEICはリーディングとリスニングのみの試験で、ライティングとスピーキングテストは含まれていません。

また、試験内容についても、TOEICではビジネスシーンでの英会話を扱っているのに対して、TOEFLでは大学や大学院での講義などアカデミックな内容が試験問題として出題されています。

このような理由から、この対照表はあくまで参考程度に留めておきましょう。

TOEFL ITPのスコアと他の英語資格試験やCEFRのランクとを比較したい場合は、下記の記事をあわせてお読みください。

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Daisuke|監修者
プログリットのカリキュラム開発部:PGUマネージャー
英語コンサルタントを経験後、英語学習に関するデータ分析や自然言語処理・音声処理技術を用いた専用カリキュラムの設計・アルゴリズム開発に従事。現在は、「最高の英語学習を追求し、サービスをアップデートする」チーム(PGU)で、応用言語学や第二言語習得論などの学術的観点と最新AI技術などテクノロジーの両面からサービス開発・改善に携わっています。
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