「as」には様々な用法があります。接続詞になったり、前置詞になったり、時には副詞や関係代名詞として使われることも。意味も様々で、「as」の用法に戸惑う英語学習者の方は多いのではないでしょうか?今回はそんな「as」の用法について、詳しく解説していきます。
今回は、英語学習者を悩ませる「as」の用法について、詳しくみていきましょう!
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英語学習者を悩ませる「as」の正体とは?
英語を読んでいると必ずと言っていいほど出てくる「as」ですが、この単語は一体何者なのでしょうか?名詞の前で前置詞として使われていたり、完全文の前で接続詞として使われていたり、時には副詞や関係代名詞として使われていることもあります。英語を学習している方であれば、この「as」の用法に一度は悩まされたことがあるのではないでしょうか?
今回は、そんな英語学習者を悩ませる「as」について、その用法や意味を詳しく解説していきます。
接続詞としての「as」の用法
まずは、接続詞としての使い方から解説していきます。「as」に悩まされる英語学習者の方の多くは、この接続詞の用法でつまずくことが多いです。なぜなら、接続詞として使われるとき、「as」の意味は6つも存在し、文脈からその意味を判断しなければならないからです。
接続詞「as」の6つの意味
接続詞「as」のそれぞれの意味や使い方についてみていきましょう。
①時を表す「as」=「〜しているとき、〜しながら」
英文:It began to rain just as we got to the shop.
和訳:私達がその店に着いたちょうどそのとき、雨が降り始めた。
○説明
「as」は「when」よりも同時性が強いですが、「just」がつくことでより一層強くなっています。
②比例を表す「as」=「〜するにつれて」
英文:As time passed, the situation got better.
和訳:時が経つに連れて、状況は良くなった。
③原因・理由を表す「as」=「〜なので、〜だから」
英文:As I overslept, I missed the bus.
和訳:寝過ごしたので、バスに乗り遅れた。
④譲歩を表す「as」=「〜だけれど」
英文:He was happy, poor as he was.
和訳:彼は貧乏だったが、幸せだった。
○説明
譲歩を表す「as」は名詞[形容詞・副詞]+as+S+Vの形で使われます。
英文:Child as he was, he knew what he was doing.
和訳:子供ながら、彼は自分のしていることをよく分かっていた。
○説明
名詞が文頭に来たときには、名詞は無冠詞になるので要注意です。
⑤様態を表す「as」=「〜のように、〜どおりに」
英文:Do as you are told to do.
和訳:言われたとおりにしなさい。
⑥直前の名詞を限定する「as」=「(〜する)ような、(〜した)ときの」
英文:He told me about Tokyo as he knew it 20 years ago.
和訳:彼は私に、20年前に彼が知っていた東京のことを話してくれた。
○説明
直前の名詞を限定する「as」は関係代名詞と間違えてしまいそうですが、as以降が完全文になっているので関係代名詞でないことが分かります。関係代名詞の「as」については、後ほどご説明します。
接続詞「as」の慣用表現
最後に、接続詞「as」の慣用表現をご紹介しておきます。接続詞「as」は、「as it is」の形でよく使われます。意味が2つあるので、例文を交えて使い方を解説します。
①「そのままの(に)、現状のままで」
英文:We should see things as they are.
和訳:ものごとをあるがままに見なければならない。
○説明
文中・語尾で用います。
②「(だが)実際は(そうではないので)」
英文:If I had money, I would pay what I owe you. As it is, I can’t pay you.
和訳:お金があれば借りたお金を返すのだが、ないので払えない。
○説明
文頭またはbutに続いて使われます。
前置詞としての「as」の用法
次に、前置詞としての「as」について解説していきます。前置詞の「as」には、3つの使い方があります。
前置詞「as」の3つの意味
①「〜として」
英文:He works hard as a leader.
和訳:彼はリーダーとして一生懸命働いた。
②「〜と、〜だと」
英文:She regards him as a fool.
和訳:彼女は彼をばかだと思っている。
③「たとえば〜のように(な)」
英文:I really like watching ball games, such as baseball, football and cricket.
(=I really like watching such ball games as baseball, football and cricket. )
和訳:私は、野球、フットボール、クリケットのような球技を観戦するのが大好きです。
○説明
「たとえば〜のように(な)」の意味で使われるときには、「such」と一緒に用いられることが多いです。「A such as B」は「such A as B」のように言い換えることもできます。
前置詞「as」の慣用表現
前置詞「as」にもよく使われる慣用表現があるので、使い方を覚えておきましょう。
「as a rule」=「概して、ふつうは」
英文:Dogs and cats, as a rule, do not get along well together.
和訳:概して、犬と猫は仲が悪い。
「as a matter of course」=「当然のこととして、もちろん」
英文:When I go out of the house, I lock the door as a matter of course.
和訳:家を出るときは当然玄関の鍵をかける。
「as a matter of fact」=「実際のところ、実は」
英文:As a matter of fact, I don’t know the truth.
和訳:実を言うと、私は本当のことを知らない。
副詞としての「as」の用法
次に、「as」が副詞として使われる時の用法について解説します。副詞の「as」は、接続詞の「as」と一緒に用いられ、原級比較(同等比較)を表します。
原級比較の「as」
「as〜as…」=「…と同じくらい〜」
英文:She is as tall as I.
和訳:彼女は私と同じくらい背が高い。
○説明
原級比較は、「as+形容詞・副詞の原級+as」の形で、程度が同じくらいの比較を表します。1つ目の「as」は副詞で、2つ目の「as」は接続詞です。
関係代名詞としての「as」の用法
最後に、関係代名詞としての使い方をご紹介します。他の用法に比べて使用頻度は低いですが、覚えておくと英語の長文読解の際役に立つかもしれません。
関係代名詞 「as」の2つの用法
①such,the same等と相関的に用いられる場合
英文:She wears the same kind of clothes as her sister wears.
和訳:彼女は、お姉さんと同じ種類の服を着ている。
○説明
「as」には関係代名詞としてのイメージがあまりないので少し分かりずらく感じてしまうかもしれませんが、「as」をお馴染みの「which」に置き換えて考えるとわかりやすいです。
②前文の内容を先行詞とする場合
英文:As was natural, he married her.
(=He married her, as was natural.)
和訳:当然のことながら、彼は彼女と結婚した。
○説明
「as」が導く関係代名詞節が主節を先行詞としている場合、主節の前後いずれに置いても大丈夫です。
「as」の用法まとめ
今回は、「as」の使い方や意味について解説してきました。「as」には様々な用法があるだけに、使われる頻度がとても高いです。「as」の意味や使い方をしっかりと覚えておくことで、英文が随分読みやすくなりますので、是非この機会にマスターしておきましょう。
この記事が、みなさまの英語学習の一助になることを願っています。
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