英語の副詞は、動詞や名詞に比べて学習を後回しにされがちですが、文に様々なニュアンスを加えることができるとても便利な品詞です。この記事では、英語の副詞の種類や使い方について詳しくご紹介していきます。英語の表現の幅を広げたいという方は、是非ご覧ください。
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英語の副詞の使い方をマスターしよう!
みなさんは英語の副詞を上手に使いこなせていますか?副詞は、名詞や動詞に比べて学習の優先度が低くなりがちですが、たった1語で様々なニュアンスを文に加えることができるため、使いこなすことができると表現の幅をぐっと広げることができる便利な品詞です。
また、TOEICなどの英語資格試験においても副詞の文法問題が出題されることは多々あるため、副詞の使い方を学習しておくことは重要です。
この記事では、副詞の種類や位置、使い方について、一覧と例文を交えながら詳しく解説していきます。
そもそも英語の副詞とは?
副詞は、名詞以外を修飾する品詞で、動詞、形容詞、副詞、文全体などを修飾することができます。
「修飾する」とは、「情報を追加する」という意味で、副詞を使うことで、文章や単語に追加情報を加え、伝えたいニュアンスをより正確に言うことができるようになります。
また、副詞は種類も豊富で、「時・期間・頻度を表す副詞」、「場や位置を表す副詞」、「様態を表す副詞」、「確実性を表す副詞」など、様々な種類があります。
文の中で副詞がどのように使われるのか、実際の例文で使い方を確認してみましょう。
英文:We had dinner at the new restaurant last night. The taco I ate there was very good.
和訳:私たちは昨夜新しいレストランで夕食を食べました。そこで食べたタコスはとても美味しかったです。
「at the new restaurant」は「場所を表す副詞句」で、「last night」は「時を表す副詞句」です。また、「very」は形容詞「good」を修飾する「程度を表す副詞」です。
英語の副詞と形容詞の違いとは?
副詞について学習する上で押さえておきたいのが、形容詞との違いです。副詞と形容詞は、どちらも情報を追加する修飾の機能を持ちますが、2つの品詞は修飾する対象が全く違います。例文を見てみましょう。
英文:This is very reasonable price.
和訳:これはとても手頃な価格です。
形容詞「reasonable」は名詞「price」を修飾し、副詞「very」は形容詞「reasonable」を修飾していますね。このように、形容詞は名詞を修飾し、副詞はそれ以外の全てを修飾することができます。この違いを覚えておけば、2つの見分け方に迷うことはありません。
副詞句と副詞節の違いとは?
副詞の中には、2語以上の単語からなる「副詞句」や「副詞節」がありますが、これらの違いは何でしょうか?それぞれみていきましょう。
副詞句
「句」というのは、2語以上がひとまとまりになっており、その中に文法的な主語・述語の関係を含まない言葉のかたまりのことです。「前置詞+名詞」や「to不定詞(副詞的用法)」などは、文法的な主語・述語関係を含まないので副詞句になります。
副詞句の例
英文:We live in the south of China.
和訳:私たちは中国の南の方に住んでいます。
英文:I’ll get in touch with you as soon as possible.
和訳:できるだけ早急に連絡します。
英文:He explained how to use it kindly and clearly.
和訳:彼はそれの使い方を優しくわかりやすく説明してくれました。
英文:They have many kinds of tea in the shop near my office.
和訳:私の職場近くのお店では、豊富な種類の紅茶を販売しています。
副詞節
「節」は、2語以上がひとまとまりになっており、その中に文法的な主語・述語の関係が含まれる言葉のかたまりのことです。時を示す「when節」、、条件を示す 「if節」、原因・理由を示す「because節」、目的や結果を示す「that節」などは、その中に文法的な主語・述語関係を含むので、いずれも「副詞節」になります。
このように、かたまりの中に主語・述語関係を含むかどうかが、副詞句と副詞節の違いです。
副詞節の例
英文:When I was a child, I used to play with Ken.
和訳:私は子供の頃、ケンとよく遊びました。
英文:Since he paid in cash, he wanted to receive refund in cash, too.
和訳:彼は現金で支払ったため、返金も現金で受け取りたかった。
英文:I’ll teach you how to use it as soon as I finish reading this.
和訳:これを読み終えたらすぐにその使い方を教えてあげるよ。
英語の副詞の種類①時・期間・頻度を表す
ここからは、種類ごとに副詞の一覧や使い方をご紹介していきます。まずは時・期間・頻度を表す副詞です。
時を表す副詞(句)一覧
時を表す副詞(句) | 意味 |
now | 今 |
tomorrow | 明日 |
yesterday | 昨日 |
later | 後ほど |
today | 今日 |
in the morning | 朝に |
last night | 昨晩 |
as of now | 今のところ |
2 days ago | 2日前 |
期間を表す副詞(句)一覧
期間を表す副詞(句) | 意味 |
all day | 1日中 |
since 2009 | 2009年から |
for a decade | 10年間 |
for a week | 1週間 |
for several weeks | 数週間 |
for years | 何年間も |
頻度を表す副詞(句)一覧
頻度を表す副詞(句) | 意味 |
annually | 毎年 |
daily | 毎日 |
hourly | 1時間ごとの |
monthly | 月ごとの |
nightly | 毎夜 |
weekly | 毎週 |
yearly | 毎年 |
seldom | めったに〜ない |
rarely | めったに〜ない |
almost | ほとんど |
時・期間を表す副詞(句)の例文
英文:I stayed Kyoto for 3 days.
和訳:私は京都に3日間滞在しました。
英文:Kei has been working here since 2017.
和訳:ケイは2017年からここで働いています。
英文:My manager is going on vacation for a month.
和訳:私の上司は1ヵ月間の休暇に入ります。
英文:She said she will send me a list of the guests by email later.
和訳:彼女は後ほどメールでゲスト一覧を送ってくれると言っていました。
英文:I’m checking it now.
和訳:今調べています。
英文:Let’s meet at eight o’clock.
和訳:8時に会いましょう。
時や期間を表す副詞の位置は、基本的に文の1番最後です。強調したい場合には、1番始めにもってきてカンマで区切ることもあります。
Beyoncé is coming to Japan tomorrow.
→Tomorrow, Beyoncé is coming to Japan.
上記2文は同じ文章ですが、副詞の位置が違うだけで少し印象が変わりますよね?このように、副詞を置く位置によって、自分が何を伝えたいのか表すことも出来ます。
頻度を表す副詞(句)の例文
英文:I often eat Takoyaki.
和訳:私はよくたこ焼きを食べます。
英文:Unlike Scott, he never drinks alcohol.
和訳:スコットと違って、彼はアルコール飲料を飲みません。
英文:You must always fasten your seat belt when you drive.
和訳:運転する際は常にシートベルトを締めなければなりません。
英文:We usually meet at the shopping mall.
和訳:私たちはたいていそのショッピングモールで会います。
英文:Alice occasionally text me.
和訳:アリスはときどき私にメッセージをくれます。
英文:We go out to dinner weekly.
和訳:私たちは週に1回夕食を外ですませます。
英文:I’d like to subscribe this as monthly plan. Can you help me to change?
和訳:月額プランで契約したいのですが、手伝ってもらえませんか?
頻度を表す副詞の位置は、基本的に以下のようになります。
①一般動詞の文での位置:一般動詞の前
②be動詞の文での位置:be動詞の後ろ
時・期間・頻度を表す副詞(句)の順番
時・期間・頻度を表す副詞が1つの文章の中にある場合は、以下の順番になります。
1.どれくらいの期間に
2.どれくらいの頻度で
3.いつ(時)She practiced dance (1) for three days (2) every month (3) last year.
彼女は昨年、毎月3日ダンスの練習をしていました。
英語の副詞の種類②場所・位置を表す
次にご紹介するのは、場所や位置を表す副詞です。場所や位置を表す副詞も、文の最後に位置することが多いです。一覧と使い方を確認していきましょう。
場所や位置を表す副詞(句)一覧
場所や位置を表す副詞(句) | 意味 |
around | 周りに |
everywhere | どこにでも |
back | 後ろに |
in | 中に |
nearby | 近くに |
outside | 外に |
somewhere | どこかに |
anywhere | どこでも |
indoors | 部屋の中に |
sideways | 横に |
upstairs | 2階に |
on the table | テーブルの上に |
in the box | 箱の中に |
in Osaka | 大阪で |
場所や位置を表す副詞(句)の例文
英文:Let’s go upstairs!
和訳:2階へ行こう!
英文:I saw that book somewhere here.
和訳:その本この辺で見たよ。
英文:I don’t want to go outside. It’s raining.
和訳:外へは行きたくないよ。雨だからね。
英文:I love the ice scream shop nearby the school.
和訳:学校の近くのアイスクリームショップが大好きです。
時々、「Let’s go to abroad.」のように「to」を付けてしまう方がいますが、「upstairs」や「abroad」などの副詞は「〜へ」という意味も含んでいるため、前置詞「to」は付きません。注意しましょう。
英語の副詞の種類③様態を表す
様態を表す副詞は、「物事がどのように起こったのか」「どのような状態なのか」を表します。この種類の副詞は、動詞を修飾することがほとんどです。例えば、「He speaks Korean fluently.」は、彼が韓国語をどのように話すのかを「fluently」という単語で説明しています。副詞の位置は、動詞の目的語がない場合は動詞の後ろ、目的語がある場合は目的語の後ろに置かれることが多いです。それでは、一覧と使い方を確認していきましょう。
様態を表す副詞(句)一覧
様態を表す副詞(句) | 意味 |
well | 上手に |
quickly | すばやく |
beautifully | 美しく |
perfectly | 完璧に |
finely | 見事に |
patiently | 根気よく |
gently | 優しく |
様態を表す副詞(句)の例文
目的語がない場合
英文:They run quickly.
和訳:彼らは素早く走りました。
英文:He talks loudly.
和訳:彼は大きな声で話します。
英文:Nancy swims well.
和訳:ナンシーは水泳がうまいです。
目的語がある場合
英文:He pets the dog softly.
和訳:彼は犬を優しく撫でます。
英文:TJ reads a book slowly.
和訳:TJはゆっくり本を読みます。
英文:They opened the door carefully.
和訳:彼らは慎重にドアを開けました。
英文:They explained the meaning of the word ‘mottainai’ clearly.
和訳:彼らは「もったいない」という言葉の意味を明瞭に説明してくれました。
英語の副詞の種類④確実性を表す
次は、確実性を表す副詞です。確実性を表す副詞は、ある事柄や動作がどれだけ確実なのかを表します。文の中での位置は、一般動詞の文であれば一般動詞の前、be動詞の文であればbe動詞の後ろが基本です。一覧と使い方を確認していきましょう。
確実性を表す副詞(句)一覧
確実性を表す副詞(句)一覧 | 意味 |
probably | おそらく |
definitely | 絶対に |
maybe | 多分 |
certainly | 確かに |
perhaps | 多分 |
possibly | おそらく |
obviously | 明らかに |
surely | 確実に |
「おそらく」「多分」のような似た意味の表現がたくさんありますが、これらに違いはあるのでしょうか?これらの表現は、可能性の高さが違います。可能性は、以下の順で低くなります。
(高)probably→maybe→perhaps→possibly(低)
確実性を表す副詞(句)の例文
英文:I’ll surely report this case to our managers to avoid this to happen again.
和訳:今回の件は必ず上司に報告し、以後このようなことが起きないようにします。
英文:They definitely liked our new product. They bought tens of it.
和訳:彼らは絶対に私たちの新しい製品を気に入ってます。10個も買っていきました。
英文:The team certainly promised that they’d teach us how to use the machine later.
和訳:そのチームは、この機械の使い方を後で教えてくれると確かに約束してくれました。
英文:Maybe, they don’t understand the meaning fully.
和訳:もしかすると、彼らはその意味を完全に理解していないかもしれません。
英語の副詞の種類⑤文全体を修飾する
副詞は、文章全体を修飾することもあります。以下の例文をみてください。
英文:The food there was wonderful! Amazingly, even the salad they serve was great!
和訳:そこでの食事は素晴らしかったよ!びっくりすることに、サラダさえも美味しかった!
「Amazingly」は、その後ろに続く「even the salad they serve was great」の文全体にかかっています。それでは早速一覧で副詞を確認し、例文で使い方をみていきましょう。
文全体を修飾する副詞(句)一覧
文全体を修飾する副詞(句)一覧 | 意味 |
fortunately | 幸運にも |
unfortunately | 不運にも |
apparently | 明らかに |
generally | 一般的に |
normally | 通常は |
usually | たいてい |
文全体を修飾する副詞(句)の例文
英文:Apparently, the ABC company is going to release a new product next month.
和訳:どうやら、ABC社は来月新しい製品をリリースするらしい。
英文:Fortunately, I understood what you mean by that.
和訳:幸いにも、それでどういう意味か理解しました。
英文:The drink he’s holding is obviously mine.
和訳:彼が持っている飲み物は明らかに私のものです。
英文:Generally, refund process to credit cards takes 3 days.
和訳:一般的に、クレジットカードへの返金は3日かかります。
英文:Usually, I can immediately figure out how to use a new device.
和訳:いつもなら、新しい端末の使い方がすぐ分かるのに。
形容詞から副詞へのフォームチェンジ
副詞と形容詞の違いについてはじめにご紹介しましたが、形容詞は、「ly」もしくは「ily」を足すことによって副詞にフォームチェンジすることがあります。いくつか例をみてみましょう。
slow → slowly
quiet → quietly
nice → nicely
clear → clearly
「y」で終わる単語には「ly」ではなく「ily」をつけます。
healthy → healthily
lazy → lazily
happy → happily
上記のようにフォームチェンジすることで、品詞が変わるだけでなく全く違う意味になる単語もあります。例えば、「hard」は「熱心に」という意味ですが、「hardly」となると「ほとんど~ない」という意味になります。
副詞と形容詞が同じ形
フォームチェンジをして形容詞から副詞になる単語があるとご紹介しましたが、副詞と形容詞で形が変わらない単語も存在します。以下の例文をみてください。
①
Japanese people are hard workers.
日本人は働き者です。
②
Japanese people work hard.
日本人はよく働きます。
上記①の「hard」は形容詞ですが、②の「hard」は副詞です。他にも例文をみてみましょう。
英文:He is really fast worker. (形容詞)
和訳:彼は本当に仕事の早い人だ。
英文:He works really fast. (副詞)
和訳:彼は本当に仕事が早い。
英文:You’re a better dancer than you used to be. (形容詞)
和訳:あなたは以前よりも良いダンサーだね。
英文:You dance better than you used to. (副詞)
和訳:あなたは以前より上手に踊るね。
副詞になれない形容詞
形容詞の中には、副詞に変化することができないものもあります。「ugly」「friendly」「oily」など、すでに「ly」で終わっている形容詞は、副詞に変化することができません。
英語の副詞の使い方まとめ
この記事では、英語の副詞についてその使い方や形容詞との違いを、一覧や例文を用いてご説明してきましたが、いかがだったでしょうか?副詞には様々な種類のものがあることをお分かり頂けたかと思います。これらの副詞を上手に使いこなすことができれば、英語の表現の幅をぐっと広げることができるので、是非この機会に副詞の使い方をマスターしてください!