みなさんは、イギリス英語の発音にはどの様な特徴があるか知っていますか?実は、アメリカ英語よりもイギリス英語のほうが比較的日本人には発音しやすいのです。この記事ではイギリス英語の発音の特徴と、すぐに実践できるイギリス英語の発音のコツをご紹介します!
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そもそもイギリス英語とは?
イギリスは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの国から成り立っている連合王国です。したがって、話される英語も、地域によって様々な発音の違いがあります。
多くの人がいわゆる「イギリス英語」としてイメージするのは、イングランド南部地方の方言から派生した「Received Pronunciation」(以下、RP)です。このRPは、BBCのアナウンサーやイギリス王室が使う英語としても知られています。
しかし、日常的にこのRPを使っている人はイギリス人のおよそ2〜3%と言われており、ロンドンやテムズ川河口域で1980年代以降に広く使われるようになった「Estuary English」をイギリス英語の標準とする考えもあります。
ただし「Estuary English」自体、RPとロンドン下町発祥のコックニーという方言から派生した発音ですので、この記事ではあくまでもRPをイギリス英語としてご説明をしていきます。
様々なイギリス英語の発音
今回イギリス英語としてご紹介するRPは、単なる方言ではなく、歴史的には階級や教養の高さを表すものでした。したがって、他の発音(方言)とは一線を画す特徴があります。
日本でも話題になったドラマの「ダウントン・アビー」では、裕福なメインキャストは基本的にRPを使っていますが、使用人は地元ヨークシャーの発音をしています。それぞれの人物の発音の違いによって、階級や役割を表現する演出となっています。
様々な地域の発音の違い
ご参考までに世界中の24種類の英語のアクセントの特徴をつかんだ動画をご紹介します。この中で1番目から9番目までがイギリス英語の発音で、3番目(1:23から)がRPです。若干大げさではありますが、地域によっての違いを聞いてみてください。なお21番目(6:07~)が日本人が話す英語とのことです。ちょっとこれはどうなの?とは思いましたが、ご参考までに。
イギリス英語の発音の特徴とアメリカ英語との違い
イギリス英語の発音の特徴としてあげられるのが、音を文字通りにはっきりと発音するところです。カタカナ発音に近く、我々日本人にとってもコツをつかめばアメリカ英語よりも聞き取りやすいですし、発音もしやすいかと思います。いくつか代表的な発音をご紹介します。
「T」の発音
イギリス英語で一番特徴的な音が「T」です。「T」の音は、アメリカ英語だと「D」や「R」のような音になることが多いですが、イギリス英語ではしっかり「T」として発音される点が大きな違いです。「Water」は「ウォーラー」ではなく「ウォーター」と「T」の音をしっかりと発音します。
映画のハリー・ポッターシリーズで、マギー・スミス演じるマクゴナガル先生が「ポッター!!」と呼ぶ時の「T」の発音が私は大好きです。
参考:WATER | Pronunciation in English
「A」の発音
イギリス英語の「A」の発音は、カタカナの「ア」の発音です。アメリカ英語の様に「ア」と「エ」の間、という様な微妙な発音ではないので、日本人にもなじみやすいかと思います。「Apple」は「アップル」ですし「Tomato」は「トメィトー」ではなく「トマート」です。アメリカ英語との違いがはっきりしているのが「A」の発音かと思います。
また「Can’t」は「キャント」ではなく「カーント」となるのも、イギリス英語の代表的な特徴です。
参考:TOMATO | Pronunciation in English
「O」の発音
「O」に関しても基本的にカタカナの「オ」の発音です。「Body」はアメリカ英語ですと「バディー」に近い発音になりますが、イギリス英語では「ボディー」と発音します。「Stop」「Hot」なども文字通りに「オ」の発音です。
参考:BODY | Pronunciation in English
「R」の発音
またイギリス英語とアメリカ英語の発音の大きな違いが「R」です。
イギリス英語での「R」は控えめで、後に母音が続く場合以外は発音されません。一方でアメリカ英語では舌を巻いたしっかりした音になります。アメリカ英語の「R」にはコツが必要ですので、比較するとイギリス英語の方が簡単ではないでしょうか。
下記は「ear」「more」「bar」の発音の違いを説明した動画です。イギリス英語では軽く伸ばすような音ですが、アメリカ英語では舌を巻いた音になります。「more」の発音の違いが一番分かりやすいかと思いますので、よろしければ聞いてみて下さい。
イギリス英語の発音のコツ
ここまでイギリス英語の発音の特徴についてご説明をしてきましたが、ここからはコツです。
イギリス英語の発音を習得する上で一番手っ取り早いのは、「T」の発音を意識することです。「T」は会話の中でも頻繁に登場する音ですので、下記にご紹介するコツを意識するだけで、印象がかなり変わってきます。
- 舌を上顎の前の方(前歯の裏側)に軽く当てる
- 息をしっかりと溜める
- 息を吐きながら舌を話す
練習として「Tea」を繰り返し発音してみましょう。特に「溜め」を意識してみて下さい。
「T」の発音の参考動画
下記の動画では、イギリス人の英語教師が、イギリス英語において「T」がいかに大切かを説明しています。動画の中でも説明されていますが、最近はアメリカ文化の影響もあり、イギリス人でも「T」をクリアに発音しない人が増えているようです。だからこそ「T」をきれいに発音することでイギリス英語に近づくことができます。
イギリス英語の発音を参考にするなら
RPはBBCのニュースなどで勉強することができますが、BBCは時事用語なども多くスピードも速いので、ある程度の慣れが必要です。
そこでおすすめしたいのが、テレビの紀行番組や自然に関する番組です。
参考になるイギリス英語①
まずご紹介するのが、女優のジョアンナ・ラムリーさんが世界を旅する番組です。ジョアンナさんはイギリスでもRP話者として認知されています。会話になると早くて聞き取りにくい時もありますが、ナレーション時は比較的ゆっくりで聞き取りやすいですので、是非、参考にしてみてください。
参考になるイギリス英語②
BBCのプロデューサーであるデイビッド・アッテンボロー氏(Sir David Attenborough)の番組もおすすめです。こちらは野生動物の生態紹介が主ですが、美しい映像とアッテンボロー氏のRP発音によるナレーションに癒されます。下記の動画は英語字幕も表示されますので、聞き取った内容を文字で確認することも可能です。
イギリス英語の発音まとめ
ここまでイギリス英語の発音の特徴についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?イギリスだけでも様々な発音の違いがありますが、この記事では「Received Pronunciation」(RP)をイギリス英語の標準としてご説明いたしました。
発音が明確なイギリス英語は聞いていて美しいですし、日本人にとっても発音しやすいかと思います。インターネット動画などを活用し、是非、イギリス英語にも親しみを感じて頂ければと思います。
イギリス英語の発音の特徴とコツ
- 「T」はしっかり発音する!
- 「A」は「ア」の発音で!
- 「O」は「オ」の発音で!
- 上達するコツはしっかり溜めてから発声する「T」にあり!