英語の構文とは、英文を支える決まった型のようなものです。単語や熟語の意味を知っていたとしても、構文を理解していなければ英語を理解することはできません。ここでは、英語の構文とは何か、その覚え方や勉強法などについて詳しく説明していきます。
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英語の構文とは?
英文の組み立て方にはルールがあり、決まった型があります。この決まった型が「構文」です。英語の構文とは、文を支える柱のようなものです。家の柱に欠陥があったり組み合わせがおかしかったりしたら、家は崩れてしまいますよね。家にとっての柱のように、構文とは英文を支える大事な要素なのです。
構文を理解していないと、英文を正しく読み取ることができません。また、正しい英文を組み立てることもできません。単語の意味がわかっていても、単に単語の意味を繋げるだけでは、正しい意味を理解することは困難です。特に長文では、構文の知識がないと正しい理解が難しくなります。逆に言うと、構文を理解すれば、長文を読み解いたり、自分の考えや気持ちを伝えられるような英文を作成したりできるようになります。
この記事では、大学受験を控えた高校生や、英語の構文を再学習したい社会人の方のために、英語の構文の覚え方・勉強法をご紹介していきます。構文というと堅苦しく感じてしまうかもしれませんが、構文を知れば知るほど、英語読解力は向上し、表現力も身についていきます。難しく考えすぎず、楽しみながら学習していきましょう。
英語の構文とは?覚え方・勉強法①構文の理解の仕方
英語の構文を理解するためには、大前提として基本的な文法を理解していることが必要です。特に、英語の文型(英語の語順)の知識は必須です。また、句や節などの意味のまとまりを理解し、英文を文の要素や意味のまとまりごとに正しく区切り、解体できることが重要です。
ここでは、構文を理解するために必須の基本文型や、句・節などについてご説明します。
構文の理解の仕方①基本文型
まずは、基本の5文型についてです。中学生や高校生の時に授業でSやVなどの記号を使って学習した記憶のある方も多いかもしれません。英語の5文型をまとめると以下のようになります。ざっとおさらいしておきましょう。
【第1文型】主語(S)+完全自動詞(V)
【第2文型】主語(S)+不完全自動詞(V)+補語(C)
【第3文型】主語(S)+完全他動詞(V)+目的語(O)
【第4文型】主語(S)+完全他動詞(V)+間接目的語(O)+直接目的語(O)
【第5文型】主語(S)+不完全他動詞(V)+目的語(O)+補語(C)
構文を理解するうえでの基礎として、英語には上記のような決まった「語順」があるということを押さえておきましょう。
構文の理解の仕方②句と節
英語には句や節など、複数の語からなる「意味のまとまり」があるという文法知識も、構文を理解するうえでは重要になります。句とは、その内部に主語(S)、動詞(V)を持たないものです。節とは、その内部に主語(S)、動詞(V)をもつもののことを言います。
例文で確認してみましょう。
英文:The most important thing is to continue.
和訳:最も大切なことは続けることです。
この英文は、3つに解体することができます。
1) The most important thing: 主語(S)
2) is: 動詞(V)
3) to continue: 補語(C)
第2文型です。この場合の主語は複数の単語から成る名詞句です。もうひとつ例文を見てみましょう。
英文:I don’t know what will happen.
和訳:何が起こるかわかりません。
1) I: 主語(S)
2) don’t know: 動詞(V)
3) what will happen: 目的語(O)
第3文型です。この場合の目的語は複数の単語から成り、主語・動詞を含む名詞節になっています。
このように、文の構成要素は一語とは限らず、複数の語がまとまって一つの品詞のような働きをする場合があります。このことを理解することが、構文を理解するうえでの基礎になります。
構文の理解の仕方③文の解体
基本文型や句・節などについて、ざっとおさらいしてきました。基本文型を理解し、英語を句や節などの意味のまとまりで把握できれば、英文を解体することができるようになります。英文を解体できるということは、英文の仕組みが理解できているということです。これができれば、あとは英語構文の決まった型をできるだけ多くインプットしていくだけです。
とはいえ、英語には多くの構文があり、やみくもに丸暗記していくのは効率が悪いですよね。大学受験を目指す高校生や社会人の方は、時間がない中で効率的に学習する必要があるでしょう。ここからは、コツをおさえ、楽しみながら英語構文をマスターするための勉強法をご紹介していきます。
英語の構文とは?覚え方・勉強法②構文の効率的な覚え方
英語の構文には多くのパターンがあります。構文集などを見ると最初は膨大な時間がかかるように思えてしまうかもしれませんが、学習し始めると似たような構文も多いことに気がつくでしょう。つまり、構文は覚えれば覚える程、学習が楽になっていくのです。
できるだけ多くの構文に触れることによって、構文の知識が増えるだけでなく、文法力や英語のセンスも向上していきますので、とにかく一つでも多くの新しい構文を覚えていきましょう。
ここでは、効率的な構文の覚え方をご紹介しますので、是非ご参考にして下さい。
構文の効率的な覚え方①シンプルな例文を暗記する
構文の型を自分のものにするためには、英単語や熟語と同様、暗記が必要になります。
構文の型を覚える場合、法則よりも例文を暗記してしまったほうが頭の中に定着しやすく実用的です。暗記する例文はできるだけシンプルな例文にするのがポイントです。例えば、命令形を用いた構文を覚える場合、「命令形~and…=~せよ、そうすれば…」という法則だけを覚えるより、以下のような例文で覚えてしまったほうが身につきやすいです。
英文:Hurry up, and you will be in time.
和訳:急ぎなさい、そうすれば間に合うでしょう。
また、この時に、「命令形~or…=~せよ、そうしなければ…」という類似構文をセットで覚えると効率的です。
英文:Hurry up, or you will be late.
和訳:急ぎなさい、そうしなければ遅れますよ。
「andの場合は~、orの場合は~」と理屈で覚えるよりも、具体的な例文で覚えるほうが簡単で、記憶にも定着しやすいでしょう。
構文の効率的な覚え方②声に出して読む
なかなか覚えられない構文がある時は、声に出して読んでみるのが効果的です。いわゆる「音読」ですね。これは、記憶するのに効果的なだけでなく、英語のリズムをつかむ上でも効果的です。また、できるだけ早く、何度も繰り返して読むと記憶に定着しやすくなります。この何度も音読を繰り返す方法は、構文だけでなく熟語などを覚える際にもおすすめの方法です。脳が刺激され、発音や会話の練習にもなりますので、ぜひ試してみて下さい。
構文の効率的な覚え方③自分で英文を作る
構文の意味を理解するだけでなく、実際に自分で使えるレベルまで落とし込むには、自分で英文を作るのが最も効率的です。例文を参考にして、自分の好きな内容の文にしてみましょう。自分の好きなことや好きな人に関する構文を作れば、学習していても楽しいですし、記憶として定着しやすいです。
英語の構文とは?覚え方・勉強法③おすすめの構文集
構文を覚えると言っても、「そもそもどうやって覚える構文を見つければいいの?」と思うかもしれません。
中学・高校の教科書や、長文に出てきた構文を見つけて覚えていくのも良い方法ですが、構文を集中的に覚えたい場合には構文集を利用する勉強法も効果的です。特に、受験を目指す高校生には、構文集を活用して文法力・読解力を上げることをおすすめします。ここでは、おすすめの構文集をいくつかご紹介します。
おすすめの構文集①「解体英語構文」
Z会の「解体英語構文」は、構文の型をとにかく数多くマスターしたい、という方におすすめの参考書です。重要構文が多数紹介されているので、これ1冊で基本から応用まで、様々な構文をマスターできます。大学受験対策をする高校生や、構文を効率的に覚えたい方におすすめです。
おすすめの構文集②「英語の構文150」
「英語の構文150」は、ポイントを絞って重要構文を覚えたい方におすすめの構文集です。大学受験に出題されるような基本的な構文が厳選されているので、受験の得点アップを目指す高校生を含め、重要な構文をしっかり覚えたい方におすすめです。CD付きなので、耳からも学習することができます。
おすすめの構文集③「リンケージ英語構文」
「リンケージ英語構文」では、基本的な構文が厳選され、意味や用法などが解説されています。図解を含む、わかりやすい丁寧な解説があります。文型などの解説もありますので、文法の基礎力も身につきます。英語構文が難しいと思っている高校生や、まずは基本的な構文を知りたいという方におすすめです。CD付きなので、音声で学習するのが好きな方にもおすすめです。
英語の構文とは?覚え方・勉強法 まとめ
英語の構文について、勉強法や覚え方などをご紹介してきましたが、いかがでしたか。
最初は、数多くの構文があるように思えるかもしれませんが、英単語や熟語に比べれば、その数は限られています。地道に学習していけば、英語構文の完全制覇も可能かもしれません。
ぜひ、楽しみながら構文の学習をすすめてみてください。応援しています。
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